愛の戦士ヘッドロココ

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愛の戦士ヘッドロココ』(あいのせんしヘッドロココ)は、1980年代に子供たちの間で社会現象となったトレーディングカード風のシールつきお菓子「ビックリマン」とタイアップした少女漫画

概要[編集]

少女向け児童漫画誌「ぴょんぴょん」に掲載された。著者は藤井みどり

天使ヘッドロココと悪魔ワンダーマリアの恋愛が少女漫画ならではのきらびやかな雰囲気で描かれた。

単行本は、てんとう虫コミックスから刊行された(全7巻、絶版。ただし、絶版本の復刊を手がけるブッキングから全3巻で復刊)。また、連載中にポニーキャニオンからイメージアルバムも発売された。


注意以降に核心部分が記述されています。

登場人物[編集]

次界探索隊[編集]

ヘッドロココ
幸せの新天地、「次界」を目指して旅する一団のリーダーで、天使の王・スーパーゼウスの孫。純粋な心を持ち、苦難にも屈しない強い意志を持ち合わせるが、超が付くほどのお人よし。それゆえ、トラブルに巻き込まれることも少なくない。方向音痴であるため、祖父から道に迷った時に使う聖なる小枝を常に持ち合わせている。料理の才能は皆無。幼名はフェニックス・通称フェニー。マリアを愛するが故、現在の戦争に対し深い疑問を持つ。のちにマリアの父ルシファーに悪魔王の証である剣を授かる。
ワンダーマリア
天使ロココを愛する天魔界の王女。幼名はサタンマリア・通称マリー。天才的な家事の腕前で、料理の腕だけで相手を説得する特技がある。しばしば彼女の腕前に翻弄される天使・悪魔・お守りは少なくない。
神帝
ヘッドロココの旅の仲間。ヤマト神帝牛若神帝神帝男ジャック神帝フッド神帝ピーター一本釣神帝アリババ神帝の計7人。料理音痴なロココに代わり、家事や食事などもこなす。

天地球[編集]

愛然かぐや
天地球の女神、ロココを愛するという意味でマリアのライバルでもあるが、よき友でもある。

天魔界[編集]

ノア
マリアの母で天魔界の女王。悪魔の宿敵である天使(ロココ)とマリアの関係に強く反対する。
スーパーデビル
ノアと天魔界を二分する悪魔。しかしストーリーが進むに連れて天魔界主導権がノアの一族になるという描写になった為忘れ去られる。原作では女言葉という設定だったが、ここでは読者が擬女化したかとまで思うほど女装が似合う。お守りだからいいのか、愛然かぐやと結婚しようとした。
魔魂プタゴラトン
幼少期からのマリアの家庭教師。ノアの命によりマリアを連れて帰ろうとしたが、愛の泉の門番によってネズミにされた。
ウォルフカイザー
時期天魔界女王である娘の将来を案じ、ノアが決めた婚約者。実はマリアやロココより年上だが、マリアの幼少時に封印されていた為、外見と実年齢が昔のままの姿で復活した。利益主義で当初は利益目的の為に近づいたが、読者の知らないうちにマリアを愛するようになった。幼少時に両親を失い孤児となるが、親同士が親しかったエリスレアの家へ養子に迎えられた過去があり、母という存在にあこがれている。実は悪知恵を除けばロココと本質が似ている。
好物はバナナたっぷりのパフェ。
エリスレア
ノアの秘書官でマリアの元目付け役、カイザーの義妹。ワルキューレ3魔女の一人。薬の調合に長け、部屋にはさまざまな薬品が並べられている。天魔界側で、マリアとロココの関係を理解する数少ない人物の一人。好物はたこ焼き。

天聖界[編集]

スーパーゼウス
天使達の長で、ロココに次界探索を命じた。祖父と孫という関係は物語り後半でつけられた設定らしく、当初は上司と部下という立場であった。
アンジェリック
スーパーゼウスの息子でロココの父親。スーパーゼウスとロココの関係が当初と後半では違った為、最終回間際で登場。その為出番が少ない。ちなみに英語でangelicとは「天使の」、「天使のような」という意味であり、アンジェリークの男性名詞である。
お母様
名前不明(情報求む)。ロココの母でアンジェリックの妻。ほぼ遺伝的お人よしの息子・夫・義父よりしっかりした賢母。

ストーリーと世界観[編集]

コミックスに「PART1」と称して掲載されることになる100ページほどの物語は、後の「PART2」とはまったくの別物といわれる。ヒーロー・ヘッドロココが助けようとする清楚なヒロインはかぐやであり、マリアは悪役として登場する。

その後「ぴょんぴょん」休刊まで数年に渡り連載が続く「PART2」は、活発な魅力を持つマリアをヒロインとしたラブ・ストーリィである。ヒーローがロココである点は変わらない。

PART1を含めて、本作の初期はシールから継承したビックリマン的世界観を色濃く持つ。

長期レギュラーにシールにはないオリジナルキャラであるウォルフカイザーが登場したあたりから、キャラクターの衣装なども変化をはじめ、豪華なドレスや華美な意匠が目立ちはじめる。

「ぴょんぴょん」休刊後、その舞台を少女漫画雑誌「ちゃお」に移した本作は『愛の戦士ヘッドロココ 天と星の伝説(レジェンド)』と名前を変える。「ぴょんぴょん」での「PART2」の正当な続編である。デコレイティブな衣装や建築は変わらないが、絵柄は「ぴょんぴょん」よりも高めの年齢層の「ちゃお」にあわせたものに変化した。しかし、結局「ちゃお」のカラーに合わなかったのか、『愛の戦士ヘッドロココ 天と星の伝説(レジェンド)』は数ヶ月で連載終了を迎えた。

イメージアルバム[編集]

通常イメージアルバムの場合、主役人物が一曲歌う事があるが、今回のアルバムでは原作者自身が歌手と作詞を兼任している。

登場人物[編集]

少年向けである本家ビックリマンと声がかぶらないよう、出来るだけ収録当時までに放映していたビックリマン経験声優でないようにキャスティングされており(ノア役の勝生のみ新ビックリマンで真因妙役に出ている )、結果として現在でいうネオロマンス風のキャスティングで固められている。なお、ヤマト神帝役の田中真弓は後に「祝!ビックリマン」における2代目・天子男ジャックの声優となった。